りんりんは尻尾が短いせいか小柄に見える。
しかし体重は5キロあるので普通サイズであろう。
暴れん坊ジュリと唯一プロレスが出来るネコ。
他のネコはジュリから攻撃されると慌てふためいて逃げるだけだが
りんりんは逃げない。
互角にやりあっている。
りんりんはジュリやらんらんのように直球ど真ん中に愛情をぶつけてこない。
さりげなく擦り寄ってきて、気がつくとそばにいる。
寝る時など、らんらんやジュリは布団の中に入ってきたり、
顔と顔をべったりくっつけてうんざりするくらい甘えてくるが、
りんりんは布団の上の隅のほうで丸くなっている。
たまにはりんりんと寝ようと「おいで〜」と枕をぽんぽんと叩くと
「えと、えと、どうしようかな・・・」とそばでうろうろして迷っている。
それでもどうにか入ってくると、枕の上に頭を乗っけて
私の顔と反対方向を向いて寝る。
必要以上に甘えてはこないのだ。
それでも撫でられるのは大好きだし、他のネコがそばにいないときは
「みゃん、みゃん」と短く鳴いて興奮しているのがわかる。
あまりにも他のネコと比べると目立たないネコなのであるが
最近ある技を覚えてしまい非常に迷惑している。
りんりんは家の中で用を足さない。
「排泄は外で」というポリシーを持っている。
そのため用を足したくなると外に行っているのだ。
ところが、私が起きている時間帯なら構わないのだが決まって夜中か明け方なのだ。
当然私は寝ている。
りんりんはまだ窓を開けるという技を習得していない。
で、どうするかというと、棚に置いてある小物などを落として音を立てるのだ。
しかも私が起きるまで。
最初は窓のさんに移る際、足が引っかかっているのかと思った。
しかし、それが毎回続くためにわざとやっているのがわかったのだ。
小銭を小さな缶に入れておいたのを落とされた時は、あまりの音に飛び起きてしまった。
「お前というやつは〜、もちっとマシな起こし方はできんのか〜!!」
寝入っているのをこういうやり方で起こされると本当に腹が立つ。
この技を披露し始めたのは最近なのだが、確かにおかしいとは思っていた。
私の部屋には窓が二箇所あるのだが、普通出入りするのには本棚の後ろの窓を使う。
本棚と窓の間にはネコが出入りするだけの隙間があり、らんらんもそこから入ってくる。
りんりんが出たがる時、本棚の上からその隙間に降りる。
窓に体当たりして。
何故・・・何故体当たりしなければならないのだ?
普通に降りればいいではないか。
私が何もしないで黙ってみていると、りんりんはバックで戻ってくる。
そしてまた本棚に登り体当たりして降りる。
私が窓を開けるまで繰り返す。
音を立てることで私が気付くと思っているのだ。
そのため寝ている私を起こすために物を落としている。
ものすごく迷惑。
これはねえ、頭がいいと言っていいんだろうか。
複雑。
私は今一生懸命りんりんに窓を開けることを教えている。
しかし、この技を習得した今新たな技には興味はないらしい。
でも覚えてほしい。頼むから・・・。