12月2日、小太郎は天国に旅立って行きました。
突然のことで、まだ信じられません。
その前の日、もう1匹子猫を保護していて、
夜勤入りの夕方までは時間があるので
病院に連れて行こうと思っていた時、ジジイが
「小太郎が死んでる」と言いにきたのです。
一瞬、意味がわかりませんでした。
私はパジャマのまま外に飛び出し小太郎のもとに駆け寄りました。
まるで眠っているようでした。
名前を呼んでも撫でても小太郎は眼を開けず、その体はもう冷たかった。
私は小太郎を抱きあげてわんわん泣きました。
外傷はなく、何が原因なのかわかりません。
猫たちも何かしらの異変を感じているのか近くにこようとはしませんでした。
小太郎を埋葬した後も、私はまだ信じられず、
今にも小太郎がひょっこり顔を出すのではないかとさえ思いました。
小太郎への思いをどう書いていいのかわかりません。
ただ言えるのはここまで愛してくれた犬は初めてだということ。
実は書かなかったけれど、もう華もいないのです。
華が旅立った時、私は想像以上のショックを受けました。
でも、華がいなくなった穴を埋めてくれたのが小太郎だったのです。
買い物からの帰り、仕事からの帰り、ほんのそこまでゴミ出しに行った帰り、
「お帰りなさい〜〜!!!」
とちぎれんばかりに尻尾を振って、毎回喜びの雄たけびをあげていた小太郎。
そんな小太郎を見て、姉は
「・・・すごいね。あんたが帰ると大騒ぎだね」とあきれていた。
私もふざけて「コタ!!好き!!おいで!!」とでも言おうもんなら
嬉しさのあまり、私の周りをもうスピードでぐるぐると回っていた。
こちらもあまりの好かれように、これを前の飼い主が見たらショックだろうな〜
と気の毒になったくらい。
華は家の中に入ってきてたが、コタは玄関まで。
それでもあまり玄関にはおらず、いつも外に出て、外からそっと中をのぞいていた。
本当に腰の低い子だった。
猫たちには好かれなかったけれど、猫たちを襲うことはなくちゃんと守っていた。
小太郎のおかげで猫たちはのびのびと外で遊ぶことができた。
猫たちと一緒に散歩にもたくさん行った。
本当は小太郎と2人だけで行きたかったけど、いつも猫がついてきてた。
小太郎は迷惑そうだったけど。
前日の昼休みに帰ってきたとき、小太郎はいつも通り迎えてくれた。
元気だった。夕方にはジジイと散歩にも行っている。
小太郎の元気な姿を見たのはそれが最後でした。
小太郎の実際の年齢はわかりません。
私のところに来た時、すでに立派な成犬でした。
小太郎はきっと「助けてくれた」と思っていたのではないかと思います。
華は別宅をいくつも持っていたけど、小太郎はそんなことはなかった。
華がおバカだっただけかもしれないけど・・・。
小太郎は出歩くことはなく、いつも私たちのそばにいた。
本当に忠実な犬だった。
成犬と暮らすことのメリットを小太郎は教えてくれた。
子犬の頃から飼わないと愛情が湧かないという人もいるが
そんなことはない。
人との付き合い方もわかっているし、
しつけもある程度行きとどいているから、楽なのだ。
小太郎と暮らしたのはたった2年と4カ月ちょっと。
早すぎるよ。
小太郎の存在は大きかった。
玄関のドアを開けると尻尾を振った小太郎がそこにいる気がしてならない。
ありがとう、小太郎。私のところへ来てくれてありがとう。
もっと一緒にいたかったよ。