小島でのんびり暮らす猫たちとの日常をご紹介します。

April, 2010
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PROFILE
ひできち

いらっしゃいませ。管理人のひできちです。

ジュリ

2003.4月生まれ。女の子。我が家きっての重量級。気性は荒い。

らんらん

2003.4月生まれ。おっとり型の女の子。ジュリとの仲悪し。

りんりん

2003.4月生まれ。女の子。やや神経質。ちょっと小柄。

トラ

2005.4月生まれ。おっとり型の男の子。しっぽが長い。

レオ

2005.4月生まれ。男の子。らんらんと猫じゃらしがあれば幸せなオトコ。

龍之介

2005.4月生まれ。男の子。マイペース、我が道を往くオトコ。散歩が大好き。

玉三郎

2007年11月に保護。我が家初の真っ黒くろすけ。素晴らしいほどの人懐っこさ。人も猫も犬も好き。2010.1.26旅立ちました。

ミルク

2007年11月玉三郎を保護して2週間後に保護。普段はおっとり、しかし食い物にかける執念は我が家一。



2005年わが家にやってきた。人懐っこく誰にでも寄っていく。趣味…勝手に散歩。2009年3月旅立ちました。

小太郎

2007年7月我が家にやってきた。忠誠心が強く、華以上に我が家を守る律儀な番犬オトコ。2009年12月旅立ちました。

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ありがとう、タマちゃん。
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保護して一週間くらいした頃かな?
家の近くでみゃーみゃー鳴いてるタマちゃんを見つけた。
初めての真っ黒ちゃん。嬉しくて嬉しくて誰かに譲るなんて
考えもしなかった。
 
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誰にも受け入れてもらえなかったけど、
レオがお父さんになってくれた。
一人と一匹との共同作業。
レオはタマちゃんのお尻やお股を舐めて排泄を促し
出てきたおしっこを飲んでくれていた。
お母さんのようなこともしてくれていたのだ。
 
だから2匹はずっと仲良し。
いつも一緒。
 
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とっても愛想が良くて挨拶上手。
神経質で凶暴なジュリでさえも、タマちゃんにだけは
乱暴はしなかった。
ジュリの初めてのお友達でもあった。
 
タマちゃんの性格は人懐っこいという言葉だけでは足りない。
とにかく人が大好きで、ジャンプして胸の中に飛び込んでいく。
それは私だけではなく、ジジイにも姉一家にも
はては時々くる宅急便のお兄さんにも。
ほんとに珍しい猫だった。
遊んで欲しい時には狙いを定めて背中にも乗ってきていた。
その被害にはたいていジジイがあっており、
そのたびにいつもよろめいて苦笑いをしていた。
 
外で遊ぶのも好きなタマちゃんは木の枝を伝って
家の屋根や、倉庫の屋根に登ったりする。
「あれ、タマ。そんなとこで遊んでんの?」と
こちらが気づけば、にゃーにゃー鳴いて
降ろしてくれろとせがむ。
「降りられるじゃん。自分で」と言っても
鳴き続けるため、手を伸ばすとその手を伝って降りてくる。
たとえ、手が届かない高さであってもジャンプして
腕の中に飛び込んでくる。
 
こんな猫もいるんだな〜、とびっくりするやら嬉しいやら。
 
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人だけでなく、華のことも大好きで、どうにかしてお友達になりたいと
華の周りをうろうろして、一生懸命アピールしていた。
 
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タマはレオから育てられ、そして今度はタマが桃のお守役。
じゃれつかれても、尻尾をかまれてもじっと我慢。
お兄ちゃんになったよね。
 
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みんなから愛されたタマちゃん。
みんなを愛していたタマちゃん。
人の言葉がわかるんじゃないか?と思うほど
よく鳴いておしゃべりな猫だった。
 
2010年1月26日午後4時。
タマちゃんは旅立っていった。
 
24日にご飯もガツガツ食べるようになり、数値も安定してきたので
お返しできます。と連絡があり、私は安堵してその日に迎えに行った。
 
ちょっと痩せたけれど、すっかり元気になって
帰りの車の中でもキャリーから出せと大騒ぎ。
路肩に車を停め、キャリーから出すと
まるで「会いたかったよ〜!!」とでも言うように
両手を私の首にまわして頬ずりの嵐。
ああ、こんなに元気になるなんて・・・と、私も目頭が熱くなり
しばらくタマを撫でくりまわした。
 
家についてから、ジジイに「帰ってきたぞ〜」と
タマを見せると、「おお・・・」と言葉少なにちょっと感動。
 
タマが帰ってきて一番喜んだのが桃。
タマの後をついて回り、ずっとゴロゴロ言いっぱなし。
 
タマはタマで私の後を追いっぱなし。
何かを言いたげに鳴く。
「よし、タマ。来い!」と言うと狙いを定めて胸にジャンプ。
体力が落ちてるから前ほどの跳躍力はないものの
抱っこされるとうれしそうに頬ずりしてくる。
 
食事がちょっと心配だったけれど、病院で処方されたご飯を
ぼりぼり食べ、水もごくごく飲んでくれた。
それを見た時に、ああ、もうきっと大丈夫、と思った。
 
けれど、異変はすぐに表れた。
帰ってきてからタマはずっと鳴いていた。ずっとだ。
最初は寂しかったんだな〜、と思い
大丈夫だよ、もう帰ってきたんだよ。と言っていたが
ご飯を食べても、おしっこをしてもタマは鳴き続けた。
抱っこするとうっとりして目を細め、落ち着くのだが
すぐにうろうろし始め鳴きはじめる。
 
タマはその日の夜一晩中鳴き続け眠らなかった。
 
何かがおかしい。不安が一気に噴き出した。
 
次の日、タマはそれほど鳴きはしないものの、
足元がおぼつかない様子で、よく物にぶつかり、
猫たちにもぶつかっていた。
 
そしていったん態勢が崩れるとそれを立て直すことができない。
どこを見ているのか目はうつろで、
私の声も届いているのかわからない。
もうすでに動くこともままならない状態。
 
それは一度目の入院から帰ってきた時と同じ。
 
私はタマに二度目の入院をさせた時、ものすごく不安だった。
良くなった、と帰ってきてもまた同じ症状が出たら・・・。
助からなかったら・・・。
不安でたまらず、食事が喉を通らないこともあった。
 
タマは今回8日入院した。それなのに、帰ってきたその日に・・・。
 
私は震えながら病院に電話した。現状を話すと
先生もびっくりしていた。
気になるのなら連れてきてくださいと先生は言った。
けれど、私はどうしても決断できなかった。
昨日帰ってきて、また今日連れていくのか。
入院になってまたタマは一人ぼっち。
二度目の入院の時、それまで動けなかったタマが
キャリーが壊れるのではと思うくらい暴れたと姉が言っていた。
 
もし、タマの体がもう限界にきているのなら・・・。
 
姉からも「連れていこうか?」と連絡が入る。
でも、私は断った。
タマの好きな場所で、好きなように過ごさせたい。
 
タマは食事もせず、水も飲まない。
もうそんなことができる状態にはなかったと思う。
 
次の日の朝、名前を呼ぶとタマは返事をした。
タマが好きだった猫缶を鼻に近づけると
パクパク食べてくれた。
 
あれ?もしかして少し良くなってる?と
ほっとして、仕事に出かけた。
 
その日は会議があり、昼休みに帰ってこれるかわからなかった。
会議の間、私はひたすら「早く終れ」と念じていた。
会議の内容なんてまったく聞いてはいなかった。
昼休み終了まで残り20分で会議がようやく終了。
猛スピードで車を飛ばし、様子を見に帰った。
タマは私の部屋に移動しており、じっとしていた。
タマ、と呼ぶと、反応してこちらを見た。
私だとわかっていたのかはわからない。
そして、すぐに軽い痙攣が2回起きた。
近いかもしれない、と思った。
私はジジイに「そろそろかもしれない。私は無理だから
看取ってやって。一人にしないで」と頼んだ。
 
仕事から帰ってくると、横たわったタマの上に
私のパジャマがかけられていた。
 
それを見た時の気持ちは言葉にできない。
発症してからわずか16日。
タマは天に還っていった。
 
 
つらかったね。しんどかったね。助けてやれなかった。
ごめんね。ごめんね。
 
 
ただただぽろぽろ泣いた。
 
 
4時くらいに痙攣がおきて、それからあっという間だったらしい。
あまり苦しまなかったとジジイは言った。
 
もう硬直は始っていたけど、体はほんのり温かかった。
 
その日の晩、タマは私の部屋で過ごした。
水と猫缶を供え、大好きだった猫じゃらしを抱かせた。
猫たちもみんな私の部屋にいたけど
誰も猫缶に手をつけなかった。
次の日にはきれいになくなっていたけど(笑)
タマが食べたと思いたい。
 
 
ありがとう、タマ。いっぱいいっぱいありがとう。
大好きだよ。
他の子たちにもきっと言うけど、世界で一番大好きだよ。
向こうに行ったら、華と小太郎によろしく。
また会おうね。