ね〜、さくら。
君は覚えているかい?
初めて家に来た時のことを…
まだ猫体重が1.7kgほどしかなかった当時。
とても軽い君は、底がシッカリした小さなダンボールに入れられて運んで帰ってきたよね。
当分の間、君の怪我・骨折の関係もあって、あまり動いてはいけないってことから、小さな箱に入れられてウチに帰ってきたんだよ。
病院ではじめて鳴いてくれたあの日以来、君はまた僕に声を聞かせてくれたことはなかったね。
また、病院からどこかへ移動するのかといったような顔をして、君は不安そうに僕を見つめていたよね。
大丈夫だよ。
おウチへ帰るんだよ。
ね〜、さくら。
僕のおウチにはね。
『ハナちゃん』と呼ばれる、大きなワンチャンがいるんだよ。
君と鉢合わせになった時、お互いどんな顔をするんだろうね。
今から少し楽しみだよ。
続く…