ね〜、さくら。
君は覚えているかい?
手術した時のことを…
はじめて僕に声を掛けてくれたね。
その場にいた看護婦さんも
『さくらちゃんがはじめて鳴いた!』
と大騒ぎだったものね。
『やあ、相棒!とりあえず元気出たかい?
俺のことはもうわかるよね。
どうして君は今、ここにいるのかわかっているかい?
おそらくわからないだろうね。
それはね、これからの君の猫生は、僕と一緒に生活することになったからだよ。
ご飯も、寝る時も…
きっと辛いことも、僕と一緒にいることがイヤになることもあるだろう。
でもね。
僕と一緒に生活すること。
これは君の運命なんだよ。』
こう語り掛けたんだよね。
するとまた、さくらは返事をしてくれたんだ。
この時の返事には何も思わなかったけど、これから数ヵ月後、この猫の頭の良さに驚くことがしばしあった。
これはまた、後ほどのお話にしましょう。
続く…