育児放棄した母猫から8匹の仔猫を引き受けた私は一生懸命である。
成長出来る以前の”生きられるか?”から始まるこの仕事は、
チューブで定期的にミルクを胃に入れる事から始まる。
気管に誤ってチューブを入れない様神経を使いながらの作業だが、
生きるか死ぬかの選択しかない厳しい仕事である。
1日4〜5回仔猫の意思とは関係なくミルクを飲まされる仔猫にとって、
私は何なんだろうか?と不安や悲しさに見舞われる事もある。
けれど「お母さん、ミルク頂戴!」と泣き叫ぶ声に変わる時、
”命””生きる”という生命を実感するものである。
やっと認めて貰えたと言う”お母さん”を嬉しく思いながら、
生きて欲しいと願いにも似た希望が、
日に日に増して行く体重に後押しされる。
少々自分が体調を崩しても、仔猫の為にエネルギーを注ぐ、
生きると言う事に向かって前に進む日々の成長を実感出来れば、
生命を救える一歩となる。
死を見届けるのも大変だけれど、生きようとする生命力に出会うのも、
これ以上に大変である。
一年間を通して活動をして行く中、
散々手をかけ、生きようと必死になっている仔猫に情が移り、
里親に出せなくなる事も多々あり、
スタッフにダメ出しをされながら、今年も又同じ道をスタートさせている。
8匹の仔猫達は頑張ってくれるだろうか?
生きようとする生命力と、頑張れと願う気持ちを合体させて、
一生懸命努力したいと思う。