江戸川の土手に放置されていた、
聴力も視力も失っていた長毛の薄茶の犬。
”エド”と言う名前は、江戸川のエドから付けられました。
おとなしい、優しい目の犬でした。
何とか目だけでも見える様にしてあげたいと言う思いから、
「エドに光りを」と言うキャンペーンを行った所、
多額の援助金が集まり、目の権威と言われる先生に手術をして貰える事となりました。
集まったお金の話を聞いて先生も両目を手術出来る様、
手術代も応援して下さり、皆の希望が大きな声援となりましたが、
残念ながら手術をしても回復する状態ではなく、
諦めるしかありませんでした。
可能性を信じて立ち向かった事実は人々の暖かさに触れ、
望みが叶わなかった残念さも打ち消した様に思いました。
余生をシェルターで世話をしようと決心するのに時間はかかりませんでした。
あれから3年、ピョンピョン跳ねながらの大好きな散歩も発作で行かれなくなり、
柵の中での生活になってしまいましたが、
頭を撫でられたり、触られたりすると安心するのか、
頭を手に押しつけて来たりしました。
エドなりにシェルターは楽園であったと思います。
命あるものは皆死を迎えますが、その死に直面した時は、
私達の何をしてあげられたかが問われるのかもしれません。
大勢いる犬や猫1匹1匹に対する触れ合いは何分にもなりません。
小屋の掃除、ウンチ拾い、餌やり、シャンプーなど…
次から次へと仕事に追われ、時間に追われる日々ですが、
何かをしてやるゆとりだけは作らなければいけないと痛感しています。
エドは星になってしまいましたが、私の人生の中で忘れる事のない、
大切な1匹である事は間違いありません。
最後にシェルターのスタッフの人達に、
エドの為に何日も心配して、看病してくれてありがとう。
エドに代わり、心から感謝とお礼を申し上げます。