今回の絵本は、インパクトのあるドアップの猫の表紙に惹かれて手をとってみた。幼児〜小学校低学年向けかと思ったら、意外と大人もぐしゅんとなってしまうお話だった。
『
にゃーご』宮西達也 作・絵
(鈴木出版・1997年2月発行)
■三匹のわんぱく子ねずみの前に、突然『にゃーご!』とおじさん猫が現れた!!子ねずみたちは、おじさん猫が遊んでくれるんだと思い込んで、猫の思惑も知らずに楽しい時間を過ごすのだが…。
猫は自分の子どものために、おいしそうな子ねずみを発見する。でも、子ねずみたちの超マイペースに巻き込まれて、最後はあっさりバイバイされちゃうのだった。
にゃーご!と大きな口を開けて襲おうとしている猫に動じない子ねずみたちも凄いけど、結局情がわいちゃって、狩ることができなかった猫もなんともキュート(笑)
これは、途中までガハハと読めるが、最後は少ししんみりしてしまう。
猫が最後に小さく『にゃーご』とひと鳴きする。それにどんな言葉を当てるかは、その人次第で色々ありそうだ。悔しかったのか、辛くなったのか、はたまた優しくなったのか……。