今までの猫達とのエピソードを、現在の家族『さち』との生活と共に綴ってみたいと思います。

November, 2010
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PROFILE
さち

2004年3月19日生まれ。里子として譲り受けました。1ヵ月半・570gのチビちゃんがこんなに立派になりました。

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愛の事

 4年ほど前、野良猫達にご飯をあげていた事がありました(もちろん、ねじろにしているお宅の承諾を得ていました)。その中で生まれた仔猫が亡くなった翌日、隣の会社に迷い込んできた仔猫がいました。両目は病気に感染していて殆どふさがっていて、栄養状態も悪く、痩せて小さな子でした。

 悲しくて悔しくて気落ちしていた所での出会い。もうどうしようもなくなって、泣きながら両親にお願いして家族に迎えることが出来ました。即日病院に連れて行くと、小さいけど4〜5ヶ月くらいの雑種で、健康になっても目は完全に治らないといわれました。

 どうやらその子は飼われていたらしいのです。病院から帰る途中、ホームセンターで必要なものを買い込んで帰宅すると、トイレに行きたいらしくそわそわしだしたので、トイレをこしらえようと砂を入れた瞬間!…入っちまいましたよ、流れ落ちる砂の中に。本当にギリギリだったらしい。トイレを囲んで両親と3人で大笑いしてしまいました(笑ってごめん)。

 その後、たくさんの愛を与えられますようにと『愛』と名づけ、栄養価の高いフードをあげるうちに見違えるように健康になりました。やっぱり目は完全には治りませんでしたが、春と秋に症状が悪化するくらいで、普段はそんなに痒がったりはしませんでした。

 人懐っこい甘えん坊で、寝る時は必ず私の顔に寄りかかって丸くなり、仕事から帰ると肩に乗ってきて頭の周りをぐるぐる回ってマフラー状態。遊ぶのも大好きで、ねこじゃらしやおもちゃを持ってきて「遊んでー」とおねだりしたり、長い尻尾を追いかけて目が回ったり…。本当に楽しい毎日でした。

 ある時「いないな、どこ行ったのかな」と思ったら、お勝手の窓から脱走していて、すっかりお外に見せられてしまったようなのでお散歩に出してあげていました。初めのころは迷うといけないのでリードをつけていたんですが。自由にあちこち行けて嬉しそうでした。

 3月の終わり、夜も更けた頃。父と電話中でかまってくれない私をチラッと見て、いつものように外に出て行きました。それが愛を見た最後になってしまいました。夜の11時頃、玄関をノックする音。瞬間「まさか」と思いました。いぶかりながらドアを開けると見知らぬ奥様。何でしょう、と聞くと「あなた猫飼ってません?」え?鼓動が早くなりました。頭がしびれるような感じがしました。奥様の視線に目をやると、中学生くらいのお嬢さんが何かを抱えています。途端に心臓が飛び出そうになりました。愛です。ぐったりした愛が抱えられていました。私はパニックに陥り、ひったくるように愛を抱き、名前を呼びながらどうして、何で、何があったの!?と叫んでいました。そして届けてくれたお二人にはろくに何も言わないまま部屋に帰って更に動揺しながらも呼吸を見て心拍を確認しました。でも自分の荒い息と早い鼓動で何も聞き取れません。とにかく息はさせなければと人工呼吸に心臓マッサージをしましたが、もう手遅れでした。救急を扱っている動物病院に電話をすると、「息をしていなければもう駄目だね」と言われ、呆然と電話を切り、そうだ、お父さんとお母さんに言わなくちゃ。と電話をかけました。母が出たその瞬間、言葉にならない声を上げて泣きました。号泣です。切れ切れの言葉でも察してくれた母。明日迎えに行くから庭に埋めてあげようと言ってくれた父。翌日も父の後をスクーターで走りながらヘルメットの中では涙・涙。前が見えなくて危険でした。

 実家の庭に泣きながら穴を掘り、藁で包んで花を植えました。実家に帰ったら目に付くように、愛と共に眠る初代の『多磨子』にも仲良くしてね、とキャットテールを…。

 後日、届けてくださった母娘にお礼を言おうとお土産を持参。はて、何処のどなただったのかしら?あたりをつけて伺った1件目でビンゴ!!涙も涸れた私は、変に気を使わせちゃイカンと努めて普通に感謝を述べ、どんな状況だったのかと聞くと、話し出した奥様が泣き始めてしまいました。するとやっぱりもらい泣き。そのお宅にも猫がいて、とても人事とは思えないと一緒に泣いてくれました。どうやら外壁塗装中のアパートの下草を食べてしまった中毒のようでした。不可抗力だったとはいえ、やはり後悔しています。あの時、窓を閉めようと思ったのになんで閉めなかったのか。遊んで、とおねだりする愛となんで遊んでやらなかったのか。でももうやり直すことは出来ません。辛くても現実からは逃げられない。受け入れて、強くならなくてては。

 でも…猫がいない生活に耐えられなくなり、里子を貰うことにしました。それが『さち』です。さちは完全に家猫にしています。ベランダには出しますが、お散歩はNG。愛は2年と少しという短い命でしたが、さちは長生きしてもらいたい。たくさんの幸せに出会えるようにと『さち(幸)』と名づけました。

 今日は長々と書いてしまい、日付けが替わってしまいました。最後に愛のショットを…。今いいのが見つからなくて、とぐろを巻いたのしかありませんでした。ごめんなさい!カンベンして!!

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 愛 

これ、ぐっすり寝てるんです。

甘えん坊でしょ?

 

 

 

 

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この記事への返信
記事を見て、私も泣いちゃいましたよ。
でも愛ちゃんにはきっと伝わってると思いますよ。むしろ天国から「ごめんなさい」って言ってるかも。
お坊さんから聞いた話ですが、思い出してあげる事が一番だと。そしていつまでも悲しんでいてはかえって仏さまは心配してしまうそうです。自分を責めたりしては余計に愛ちゃんが浮かばれないように思えて、私も心配です。
お墓にお水をあげて(離れている所なら手をあわせてあげるだけでも)愛ちゃんの分まで幸ちゃんのこと、たくさんたくさん愛してあげてください。もしかしたら生まれ変わりかも知れませんよ!?
Posted by 西 | 14:31:36, May 21, 2006
コメントありがとうございます。
愛の事はもう自分の中ではいい思い出になっています。確かに思い出し後悔するときもありますが、今はさちとの生活が楽しい!愛の分まで長生きしてもらいたいですね。
西さん家の子も、いっぱい幸せになって長生きしてくれると嬉しいですね。
Posted by ゆき | 09:56:46, May 22, 2006


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