玉三郎君には今とっても気になる存在がいる。
・・・そうなんだよね。それは、この子。
びゅーてぃー華。タマちゃんは華が家の中に入ってくると居ても立ってもいられない。
遠くからじっと熱い視線を送るタマ。
一定の距離を保ちながらもストーカーのごとく華を追う。
華は特別猫に興味があるわけではないが、
「うちの子」というのは理解している。
なので、はじめの頃タマが興味本位で寄って行くと
「なに?あんたはうちの子じゃないじゃん!寄るんじゃないよ!」とタマが近くに来ることを許さなかった。
しかし、そんなことであきらめるタマちゃんではない。
華が来るたびに
「華ちゃんだぁ!!」と駆け寄って行っては
挨拶をし、その距離が縮まるのを待った。
タマちゃんはとにかく挨拶上手。誰であろうが突進していって挨拶をする。
坊ちゃんズも人懐っこかったがタマちゃんはそれを上回る。
知らない人大好き。
お客さんが来ると我々より先に出迎える。
そしてくんくんと匂いを嗅ぎ、
「新しい人だ!」とわかると
「遊んでくれろ〜!!!」と、その人の側から離れようとしない。
猫であれ犬であれ人であれ、タマちゃんにとっては遊び相手なのだ。
あまりの懐かれように困惑している客からタマちゃんを引き離すのは至難の業。
そんな時つくづく思う。
タマよ。我々の立場は??・・・まあ、だからこそ気難しいジュリとも仲良しこよしなのだが。
タマちゃん、スキ。そうだよねえ、思いっきりお気に入りだもんね、あんた。
はじめは唸られてばかりいたタマちゃんだったが、
今では鼻と鼻を突き合わせての挨拶ができるまでになった。
唸られることもなく側に来ても嫌がらない。
「タマちゃんはうちの子」と認めてもらえたのだ。
華には好意を示すタマちゃんだが、小太郎には興味はない。
むしろ嫌がり小太郎がそばに来ると
「来るんじゃねぇよ」と唸る。
あまりのハイテンションぶりにネコズには人気のない小太郎。
いいんデス・・・ボクは気にしません・・・。段々と華との距離が近づいてきたタマちゃん。
近くでくつろげるようになった。華ちゃんもリラックス。
でも、本当は一緒に追いかけっことかして遊びたい・・・本当にタマちゃんはそんな風に思っているのかもしれない。
そうなるにはどれだけの時間が必要か。
望みは薄いだろうが、タマよあきらめずにぶつかっていくしかあるまい。