12月18日PM2:00 苫小牧市樽前町
少しでも契約の見込みが欲しい私は一般家庭の飛び込み営業をしていました。
あるお宅のチャイムを押して留守なのかなぁ?って思っていた時猫の鳴き声が聞こえてきました。
この樽前地区は野良ちゃんがとても多い地域です。
何処から聞こえてくるのかなぁ??と辺りを見渡すと庭先で土と同化してる猫が倒れていました。
側に寄って見ると痙攣しながら鳴いている。お尻からは出血。
庭先で交通事故?玄関に猫マンマがあったしココの家の猫かもしれない!今留守だから私が病院連れて行こう!助けてあげなくっちゃ!!!
マフラーで包んで近くの商店に事情を話して管理士の名刺を渡し近くの病院を聞いてダンボールをもらって車に乗せて猛スピードで病院へ。
病院は昼休み中でしたが事情を話して診察してもらう事に。
受付の人に呼ばれて奥から出てきた獣医さん。
一言も話さずにいきなり採血。その後奥に戻って血を調べています。
受付に後で来ることを言って名刺を渡し仕事に戻りました。
でも気になって仕事にならず、保護した家のチャイムを押していました。
私「お宅で猫を飼っていますか?」
親「飼ってますけど何か?」
私「先ほどお宅に寄った時に庭先で猫が痙攣を起して倒れていたので勝手ですが病院に連れて行きました。」
親「ヨモギ猫だけど」
私「ヨモギでした。」
親「野良なんだよね〜息子が可愛がって餌あげてるだけだから」
私「そうなんですか?」
親「で、どうしたらいいの?うちでも困ってるんだよね〜」
私「直ったら飼ってはくれないんですか?」
親「野良だから〜処分して欲しいんだよね」
私「そうですか・・・(ムカムカ)」
親「お金かかるんでしょ!どうしたらいいの?」
私「飼わないのでしたら私が引取ります!(怒)」
親「そう〜助かるわ〜ここら辺野良猫多いからさぁ〜餌あげたらすぐ来るんだよね〜」
私「餌をあげた時から責任が開始されますので責任が取れないのであれば餌はあげないでください!(怒)」
親「そうだね〜もうあげないわ〜息子にもよく言っておくね〜」
(息子の推定年齢30〜40代)
少し怒りを覚えながら病院に戻り検査結果を聞きに行きました。
先生「交通事故かもしれないとの事だったんですけど、外傷がないのでレントゲン撮りましたが内臓も大丈夫です。血液検査の結果栄養失調と尿毒症の疑いと低体温、肝臓が悪いと思われます。今は落ち着いて寝てますけど、野良猫ですのでどうします?」
私「とりあえず引取って直ったら飼い主探します。」
先生「そうですか。では2日後にまた来てください。」
私「家には9匹猫が居るので一緒にしても大丈夫か検査してください。」
先生「わかりました。エイズと白血病を検査しておきます。」
・・・・
12月20日 PM4:00
先生「エイズと白血病陽性反応出ています。まだ発病していません。とてもいい子にしています。嫌な事(採血)されて今は怒っていますけど。ご飯も良く食べます。ただ、鼻が悪いのと口内炎が出てますのでカリカリは食べづらそうです。キャリーもって来てますか?」
私「え!今日連れて帰るんですか?まだ何の用意も出来ていないので明日また来ます。」
先生「鼻もグスグスしてますし、ココにこのまま置かれても他の猫に移ったら困るんです!野良ということなので獣医師会から保障は出ますけど全部出る訳ではないんですよ!こちらも慈善事業してるわけではないですから!!」
私「解ってます!うちにも猫がいますので隔離しなきゃいけないでしょ!今日は何の用意もしてませんので明日また来ます」
受付「明日休みです!」
私「では明後日来ます!(ムカムカ)」
どうしよう・・・連れて帰れないよ・・・奴ら絶対近寄る・・・移ったら困るなぁ。。。
仕事を終えて家に着いてからまずは苫小牧の管理士、作家のみゅうさんに相談。東京出張中で忙しいのに相談に乗って頂きました。その後札幌の管理士nasuさんに電話。こちらもお忙しいのに相談に乗って頂きました。その後管理士で保護活動をしてるNさんにメールで相談。
夜遅かったのに皆さん親身になっていろいろ考えてくれました。ありがとうございます!!
12月21日 PM0:00
にくきゅう達掛かりつけの病院に相談。保護活動をしてるIさんを紹介していただきました。Iさんのスタッフが病院代と月5000円で預かってくれるとの事で明日掛かりつけの病院で診察を受けてからダーリンと相談する事にしました。
12月22日 AM10:00
病院に行き猫を引き取って支払い血液エイズ検査で16000円(安いのか高いのか・・・)。
即掛かりつけの病院へ!!
猫の顔を見るなり院長先生が「発病してるね」
私「顔見ただけで解るんですか?」
院長「解るよ〜」
私「血液検査の数値あるんですけど・・・」
院長「見せて」
院長「2回もしたの?あぁ・・・コレは・・・発病してるし、口の中にも腫瘍出てるし治療しても無駄だよ。今月いっぱい持たないわ〜。ディアさん連れて帰っちゃダメだよ。この子連れてったら白血病の感染実験してるようなもんだよ。
そこへ奥さん先生登場
奥さん「こんにちわ〜☆この猫チャンかい?あらあらダメだわ〜可哀想だけどね〜今月・・・う〜ん・・・」
私「隔離してもダメですか?」
奥さん「空気感染はしないけど、ディアさん家の猫ちゃん達なら何らかの形、例えばこの子の世話した後、手を洗おうと洗面所に行く途中で抱っこしてって飛びついて来るとか興味深々で近寄ったりして移る危険性が・・・」
よく解っていらっしゃるこの夫婦^^;
院長「元居た場所に戻しておいで。その方がこの子は幸せだと思うよ。知らない場所にいるよりも仲間と一緒の方が安心できるよ」
私「そうすると他の子に感染しちゃうじゃないですか」
院長「樽前でしょ。あそこは野良が多いからほとんどの野良ちゃんが感染してるよ。この子元は飼い猫だったんだね。でも捨てられて感染しちゃったんだね。」
(そう言えばこの野良ちゃん触られても何されても全く嫌がらない。。。)
私「安楽死も考えてるんですけど。。。」
院長「安楽死は人間のエゴだよ。この子の事考えてあげるなら帰した方がいい。」
私「・・・」
この後どういう決断をしたのかは想像にお任せします。
自分では悲しく納得は出来ていません。
命短くてもうちの子にしてあげたかったな。。。