前出の餌場の話。
全てにひとが、猫に好意的、という訳にはいかない。
その餌場も、何度も貼り紙をされ、えさのお皿を蹴散らかされながらも
掃除し、見えないようにカモフラージュし、
周囲のひとたちが、ひっそり静かに守っているように見えた。
どこそこのお婆さんが、自腹で不妊手術してるのよ、と
通りがかりのおばちゃんが教えてくれた。
あれから、どうしても気になって
あの餌場に行ってみた。
暗闇の中、餌場のあったあたりに人影があった。
人影が去った後、祈るような気持ちでそっと探してみると
ハウスと水とカリカリが、そこにあった。
「何か」があったには違いないけれど
「たかが野良猫」のために、静かに戦っているひと達がいる。

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