まず初めに言っておきたいのは、
タマネギは(他のネギ類も)犬、猫を始め、動物たちには毒だと言うこと。
食べると「タマネギ中毒」といわれる貧血を起こします。
ホンモノの方の「ベンジャミンバニーのおはなし」の中で、
ピーターラビットはお母さんにタマネギを持って帰るけど、
タマネギを食用にしようとしたわけじゃない。
「ほかのやくそうといっしょにつるした」いう表現がある通り、
タマネギは薬として扱われているのです。
タマネギはヨーロッパでは昔から風邪薬や下痢止め、利尿剤、
強心剤、鎮静剤などに広く用いられてたので、
ピーターのお話の中でも薬として登場しているのです。
「動物にタマネギをあげてはいけない」事は
ポターの生きたヴィクトリア朝時代にも、
慣習的には理解されていたと思います。
タマネギ中毒で動物の死亡の危険が高まるとの見解が、
出されたのは日本では近年(1975年)のこと。
ちなみに「ピーターラビットのおはなし」福音館書店版の初版は1971年。
少量なら薬、大量に取ると毒と言うものは沢山ありますが、
動物にとってネギ類は少量でも毒になります。
ピーターラビットのおはなしを読んだり、アニメで観たりで、
うさぎにタマネギをあげても大丈夫と
思い込んでる方は今でも結構いるようです。
自然を愛し、動物を愛したポターの意思に反しますので、
ここに注意を喚起する意味で記します。