私は猫が好きだからずっと描いているんですが、
「好き!」ってのはとても大事なことです。
例えば、猫の絵が好きで趣味で描いてみたいのだけど、
まず基本だからデッサンをしっかり勉強してから・・・なんて思って
球だの壷だの石膏像だの大して描きたくない物を描いてばかりで、
なかなか上手にならなかったりすると猫を描く前に嫌になっちゃいますよね?
そんなに大変なら描けなくてもいい!って思っちゃうのが心情だと思います。
ヘタでもいいから猫だけ描いていたほうが楽しいですよね?
好きなものを描くのだったらもう少しがんばろうという気にもなりますよね?
もちろんプロになろうという人ならば、基本のデッサンからがんばらないとダメです。
でも、趣味の範囲でやるのなら、なるべく楽しいところだけ出来るほうがいいですよね?
私が10年ほどやっている絵の教室では、デッサンは後回しにして、まずは色塗りの技法を先に教えます。
私の作品を見本にして、色の付いていない線だけの紙を用意してぬりえの要領で色を塗っていきます。特殊な技法ですから、ただのぬりえとは違います。
そして簡単なものから段々ステップアップしていくようなカリキュラムを組んでいます。
さてここで注目すべきことは、「猫」という同じような形のものばかりを描いていくところです。
同じ形のものばかり描いていればだんだんその形を覚えますよね?
それがデッサンをする前の「ものの形をよく見る」という力を養っていくのです。