「空中庭園」
角田 光代 著
パパとママ、マナ姉とコウ弟の4人家族は
集合住宅に住む、
家族間では隠し事をしない主義の
一見平和な家族。
でも、本当はちっちゃな秘密をそれぞれが持っていて、
その秘密っていうのは、
どこの家にでもあるような些細な秘密。
でも、隠し事をしない主義なんて
ルールを作ってしまったから、
その秘密はますます言えない
秘密になってしまう。
幸せなんて、気持ちの持ち方次第なんだと思わされます。
ママは、仲の良い家族を作りたい気持ちに固執してしまい、
灯台下暗しになってしまっています。
でも、そんなママに合わせて付き合っている家族を持って
この人結構幸せなんだと思います。でもそれに気づいていないだけ。
角田さんの小説は、派手な設定も、個性的なキャラクターもない、
平凡な日常を綴る物が多いですが、
スッと入ってくる文章なのでスラスラ読めてしまいます。
ちなみにレオさんに秘密はないと思います。
謎はいっぱいありますけどね。