桜の身に起こった突然の悲劇に関して
後日談です。(2008年10月1日記)
桜が亡くなった日の夕、かかりつけの獣医さんの下へ
遺体を運びました。剖検を行ってもらうためです。
あまりにも納得の行かない部分が多すぎますし
生まれた子猫達の今後の健康にも関わってきますから
もし分かるものであれば原因を明らかにしたかったのです。
(全部の臓器を大学病院の病理に出すと費用がかさむので)
その晩のうちに主治医の先生がひととおり目を通し
明らかな異常があるか、異常がありそうな部分だけを
取り出して検査に出す事になりました。
2週間ほどで届いた病理検査の結果は心筋症。
この病気による急性心不全が死因だそうです。
猫には比較的多い病気ですが、中年くらいに発症するのが
一般的です。桜は1歳4ヶ月でした。
その発症年齢から、特発性(原因不明?)ではなく
遺伝性の心筋症の疑いがあると病理レポートにあり
再び頭をかかえました。
猫ではメインクーンやアメリカンショートヘアなどの猫種で
遺伝性が指摘されています。ジャパボブではアメリカも含め
遺伝の報告はないそうです。ですが桜は血の3/4が日本の猫です。
(お父さん猫は保護猫2世、お母さん猫は保護猫)
先祖にそういった遺伝子が紛れ込んでいるかもしれません。
遺伝性があるとすれば優性遺伝ですので
桜の兄弟姉妹10数匹全員が健在である事を考えると
桜だけが発症する可能性は低そうでしたが...。
念のため桜の実家に連絡し、両親猫の遺伝子検査を
行ってもらいました。結果は両親猫ともに陰性。
つまり、桜は発症年齢こそ早かったものの
遺伝性のない心筋症だったと考えられます。
実に不運な出来事でした。
世の中には発症の予測もスクリーニングもできない
いろいろな病気があります。
検査で予測できるものの方が少ないでしょう。
ある程度、であっても納得の行く形で結論が出た事を
幸運だと思わなければいけないのでしょうね。
まだ釈然としない部分もありますが、遺伝子検査が陰性だった事から
今後、子猫達を安心して育て、送り出す事ができます。
最初で最後の桜子猫達が健やかに育ち
平穏に天寿をまっとうできるよう...桜、見守っていて下さい。