翌日の朝いちばんで、みるくさんを迎えに行く。
「みるくは寝ましたか?」と聞くと、「状態も落ち着いて、明け方寝ていましたよ」先生、寝ないで診ててくれたんですか?!ありがたいっす
入院中は点滴したり、検査したり、いろいろとやってもらったらしい。お勘定表の項目が物語っていた。
みるくさんは、昨夜よりもだいぶ元気な感じになっていて、連れて帰っても大丈夫な感じに思えた。
昨日連れて帰ったときに、みるくはキャリーケースで「おもらし」をしていた。
みるくはキャリーケースでおもらしをした事が1度も無い。
アメリカから帰る飛行機では10時間以上に及ぶ長旅の中で、一度もおしっこしなかった。
おしっこしないネコか?と勘違いするほど、おしっこを我慢する子なのに、初めてキャリーバックでおしっこをした。
思えばその出来事で気持ちが取り乱してしまったのかも知れない。
みるくは多分入院しなくても大丈夫だったのかも知れない。
先生がどんなに検査しても、数値は問題なく、状態としても獣医師から見ればそんなに悪い状態とは言えなかったのかも知れない。
でも、その時はみるくを入院させないと、自分がどうにかなりそうな状態だったんだ。
獣医の先生に「おもらし」の話をすると、「手術中に点滴を打っていたので、どんな子でも、手術後におしっこが出るんですよ、」との事。
そうなんだ・・・。
ちょっと冷静になって、なんとなく気まずい気持ちで清算して、さっさと連れて帰る。
みるくは確かに昨夜よりはいい感じだけど、相変わらず「ヒューヒュー」と息をして苦しそう、やっぱり瞳孔は開きっぱなし。全く元気を無くしてしまっていて、不安な気持ちは変わらない。
このまま元気を取り戻さなかったらどうしよう。瞳孔が開きっぱなしだったら?
一所懸命にみるくを遊びに誘うけれど、みるくは考えられないほど弱々しい。
なぜか食欲だけは衰えないのだね。
寝ていたみるくが思い出したように食べに行ったり、おしっこしたりする姿を見るとホッとする。
寝ている姿をジッと見て、お腹の辺りが呼吸で動いてる事を確認する。